ヨーロッパの自動車産業に春の訪れを告げるビッグイベント、ジュネーブモーターショーが2008年3月6〜16日に開催された。自国に大手自動車メーカーが存在しないスイスのモーターショーということで、比較的コンパクトな会場にヨーロッパ各国のメーカーが偏りなく、公平に展示されるのが特徴である。
カラー展開に関して一見したところ、近年増加傾向にあった清潔感のあるパール調ホワイトが、今回はあらゆるメーカーから登場し、他の無彩色と合わせてノンカラートレンドが飽和点に達した印象がある。
その一方で、各社の新型車で新しいアプローチが見られた。高級車では彩度を抑えつつ、高い明度で上品さやフォーマルさを表現したグリーンやブラウンのオーガニックカラーが増加。小型車やスポーツカーでは、彩度が高いビビッドなグリーンやレッド、オレンジで活発な印象や躍動感を表現するケースが急激に増加した。小型車では清浄な大気や澄んだ青空を思わせる、透明感のあるブルーも増えている。地球環境問題が一般大衆レベルに浸透してきたことを反映しているのではないだろうか。

Volvo / XC60

Alfa Romeo / 8C SPIDER
ホワイトパールの提案はコンセプトカー、量産車を問わず盛況。細かな粒径の光輝材から比較的大きな光輝材まで幅広い表現が見られた。

Lancia / DELTA
定番色として根強い人気。長らく続いているトレンドであり、人気がある反面、新しい表現が求められている。ハイライトが虹色に輝くシルバーにミステリアスな雰囲気を感じた。

Renault / MEGANE COUPE CONCEPT
明度や彩度の高低など、驚くほど幅広い色域の表現が見られた。高級車ではエコロジカルなイメージを上品に表現したと言えそうだ。

Aston Martin / DBS
高明度で、彩度は低く抑えられ、淡く儚げな印象のものが主流。「空や海の青」というよりも「大気」「清流」を感じさせる方向に思える。

Aston Martin / VANTAGE RS
華やかさとスポーティな雰囲気を演出。ギラギラしたような光輝感の表現は少なく、遠目ではソリッドかと思うほど控えめなパール感が中心。

Aston Martin / VANTAGE
高彩度レッドで存在感を押し出す表現が主流。ほとんどが小型車で、スポーティというデザインテイストで注目されていると考えられる。

Seat / BOCANEGRA CONCEPT
TEXT & PHOTO by Hayato Furusho /
Design journalist
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