多くのプロダクト製品においてホワイトが人気色なのは誰もが知るところだ。特に自動車のエクステリアカラーでのホワイト人気は顕著で、JAFCA(日本ファッション協会流行色情報センター)の調査では、80年代半ば、国産車の約75%をホワイトが占めた時代もあった。当時のホワイトはソリッド塗装(パールやメタリックなどの光輝材が入っていない塗装)の純白で、その真っ白さが好評だった。その後、90年代半ばまではシェアを減らしていったが、ホワイトパールの開発によってホワイトは復調した。
ホワイトに代わって人気を得たのが高明度なシルバーであった。このシルバー人気は全世界的なカラートレンドで、日本だけでなく、欧米でも同様の傾向が見られた。しかしながら高級感のあるホワイトとして、日本ではとても人気のあったホワイトパールは、欧米ではそれほど目立つ存在でなく、特に欧州では陰の薄い存在であった。日本でもベンツ、BMW、アウディといったドイツの高級車を見かけることは多いが、国産車で人気のホワイトパールは見たことがないだろう。
ところが近年、ホワイトパールをめぐるトレンドに変化が見られるようになってきた。その動きを最初に感じたのは2003年に開催された東京モーターショーである。メルセデスベンツ、マセラッティ、アルファロメオ、ボルボといった欧州メーカーのブースでホワイトパールの展示車が並んでいたのである。その後も世界各地で行われるモーターショーをチェックしているが、こうした傾向は続いている。
先年末、ホワイトの伸長を報じるリリースが米国デュポン社から出された。『2007年デュポンオートカラー調査 / DuPont 2007 Global Color Popularity Report』というレポートである。この調査によると、「過去7年間にわたり人気第1位を維持してきたシルバーですが、今年はホワイト/ホワイトパールが重要な1地域および2カ国においてトップに躍り出た結果、熾烈な競争に直面することとなりました」とのことだ。この一文はホワイトパールのみならず、ソリッドホワイトを含めた集計結果であるが、ホワイトパールがその主要因であることも別のセンテンスで述べられている。その半年後の本年6月に出された同社のリリースでも、ホワイトの好調や高級車ユーザーでのホワイトパール志向が報告されている。
同レポートによると、欧州ではブラック人気が顕著ということで、全世界的に見れば、ホワイト&ブラックのブームといった方がいいかもしれないが、グローバル化という時代の波は、車体色嗜好の地域差を薄めている感がある。欧州市場にホワイトパールが普及するか否かは見解がわかれるところだが、北米でホワイトパール需要が拡大すれば、ホワイトパールの欧州車が輸出される確率は高まってくる。日本市場にホワイトパールの欧州車が展開されれば、日本市場で人気を博すことは間違いない。
TEXT & PHOTO by Masanori Kawamura(dcd)
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