Report JAPAN 2008.06.30 INFORMATION

COLOR & CULTURE

五色の短冊

早いもので今年も半分が過ぎ、間もなく七夕を迎えます。今や色とりどりの短冊ですが、昔は青、赤、黄、白、黒の五色とされていたことをご存知でしょうか?

これは、古代中国からもたらされた陰陽五行思想の影響といわれます。陰陽五行思想とは、世界が陰と陽という対立する要素で構成されるとともに、万物を構成する木、火、土、金、水の5つの要素(五行)が関わりあい、流転すると捉える自然思想です。五行には、それぞれ対応する色や方位、神様が割り当てられています。6世紀の中頃に陰陽五行思想が中国から日本にもたらされると、これに基づいて日本の様々な祭祀や儀礼が形作られていきました。

七夕の起源は、この陰陽五行思想を土台として、中国から伝わった牽牛織女伝説(いわゆる織姫、彦星の物語)と、技芸の上達を祈願した乞巧奠(きっこうでん)という行事、そして日本固有のお盆に先立って穢れを落とす棚機つ女(たなばたつめ)の儀式とが融合してできたと考えられています。日本では牽牛織女の伝説を残しながらも、乞巧奠を基に広く願い事を天に仰ぐ日へと転じてきましたが、中国では牽牛織女伝説が色濃く残り、今は"東洋版バレンタイン"ともいうべき、カップルのための日となっているそうです。

事件や自然災害のニュースが多い今日この頃。今年の七夕は古代の人々に倣い、自分の夢や大切な人への思いを、五色の短冊に託してみてはいかがですか?

七夕のルーツの1つとなった乞巧奠(写真は大宮八幡宮が再現したもの)

五行と対応する要素
五行
五色
五方 中央 西
五獣 青竜 朱雀 黄麟 白虎 玄武

七夕のルーツの1つとなった乞巧奠
(写真は大宮八幡宮が再現したもの)
※写真:大宮八幡宮サイトより許諾転載
大宮八幡宮サイト:乞巧奠飾りページ

TEXT by Ayumi Urano / dcd

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