早いもので今年も半分が過ぎ、間もなく七夕を迎えます。今や色とりどりの短冊ですが、昔は青、赤、黄、白、黒の五色とされていたことをご存知でしょうか?
これは、古代中国からもたらされた陰陽五行思想の影響といわれます。陰陽五行思想とは、世界が陰と陽という対立する要素で構成されるとともに、万物を構成する木、火、土、金、水の5つの要素(五行)が関わりあい、流転すると捉える自然思想です。五行には、それぞれ対応する色や方位、神様が割り当てられています。6世紀の中頃に陰陽五行思想が中国から日本にもたらされると、これに基づいて日本の様々な祭祀や儀礼が形作られていきました。
七夕の起源は、この陰陽五行思想を土台として、中国から伝わった牽牛織女伝説(いわゆる織姫、彦星の物語)と、技芸の上達を祈願した乞巧奠(きっこうでん)という行事、そして日本固有のお盆に先立って穢れを落とす棚機つ女(たなばたつめ)の儀式とが融合してできたと考えられています。日本では牽牛織女の伝説を残しながらも、乞巧奠を基に広く願い事を天に仰ぐ日へと転じてきましたが、中国では牽牛織女伝説が色濃く残り、今は"東洋版バレンタイン"ともいうべき、カップルのための日となっているそうです。
事件や自然災害のニュースが多い今日この頃。今年の七夕は古代の人々に倣い、自分の夢や大切な人への思いを、五色の短冊に託してみてはいかがですか?

| 五行 | 木 | 火 | 土 | 金 | 白 |
|---|---|---|---|---|---|
| 五色 | 青 | 赤 | 黄 | 白 | 黒 |
| 五方 | 東 | 南 | 中央 | 西 | 北 |
| 五獣 | 青竜 | 朱雀 | 黄麟 | 白虎 | 玄武 |
七夕のルーツの1つとなった乞巧奠
(写真は大宮八幡宮が再現したもの)
※写真:大宮八幡宮サイトより許諾転載
※大宮八幡宮サイト:乞巧奠飾りページ
TEXT by Ayumi Urano / dcd